100年先をみつめる保育園プロジェクト   プロジェクト概要  

できることからはじめよう!
私たちが大切にしている8つのこと

01

毎日食べる
給食を考えよう

子どもたちが毎日口にするものだからこそ、その食材選びを大切にしよう

私たちが大切にするのは
顔の見える農家さん・生産者さんから
地域の食材を購入すること

持続可能な社会を目指す保育園づくり

私たちが大切にしていること

1:地域の食材を使うこと・地域の農家さんと繋がること
2:できるなら低農薬・オーガニックの食材を選ぶこと
3:子どもたちが美味しいと感じてくれる給食を提供すること

 

関山からのメッセージ

関山: こんにちは、もあなキッズ自然楽校の関山です。この、100年先を見据える保育園プロジェクトは、横浜の「もあな保育園」を開園して間もなく、311・東日本大震災が来た時に感じたんですけど、持続可能な社会づくりをコンセプトにした内装づくりにスタートしました。それから、どの園も基本的には同じコンセプトで保育所をつくっています。
 これまでたくさんの方々に視察見学をいただいて、その都度丁寧にお話をしてきたんですけど、今の日本や世界の環境のことを考えると、我々の園だけではなく全国の他の保育者の皆さんと連携しながら、もう少しスピーディーにアクションを進めていく必要があるのではと感じています。
 私たちがここまでやってきたこと、特にさまざまな選択をして、環境に負荷のない商品やサービスを使うことだったり、1つ1つのチャレンジを皆さんと共有できればと思っています。

 全国に約4万ぐらい保育に関する施設があるそうなんですが、その皆さんと繋がる場・コミュニティのようなものがあるといいなと思い、繋がった人たち同士で、少しずつ行動をおこしながら社会がほんのわずかでも変わっていく。そういうことを思考する中で、100年先を見据える保育園プロジェクトをスタートしました。

食と農業の大切さ

関山: 当たり前の話だと思いますが、食は人間にとって欠かせないものですよね。もし、化学肥料や農薬を使わずに作ったものを選ぶ人が増えれば、その生産者・産業の形も変わる。今は、オーガニックが特別なものになっているけど、もともと自然の中で育つのが当たり前だったはずですよね。ハワイのネイティブの農場の話を聞いたときも、オーガニックという概念すらなくて、普通のこと”当たり前”のことだったんですよと。
 農薬や化学肥料が環境に与える影響は見えにくいけど、地下水を汚染し、海に流れ、魚の減少にもつながっている。だからこそ、こういう問題を伝えていくことが大事になってくると思っています。子どもたちが大きくなって、暮らしていく地域・地球を良い良い状態で続いていくように。
 大学でも「食の文化と子育て」という授業を持っていて、未来の保育士たちに環境問題と食のつながりを伝えています。学生たちにとっていろいろ知らないのは当然です、でも知ることで意識が変わる。大きな変化じゃなくても、スーパーに買い物に行った時に、1つオーガニックのものを手に取るだけでも意味があると思っているんです。

オーガニック給食の実現

関山: 給食をオーガニック100%にするにはいろいろ課題がありましたね、なので私たちも少しずつ取り組んできました。1つは、青葉グリーンファームさんとの出会いが大きくて、今では完全オーガニックの給食を実現できています。現在も近所のオーガニック野菜を扱う店に買いに行くこともあるけど、保育園まで届けてもらう仕組みを作ることができたことで本当に助かっています。お米もずっと有機米を使っていて、ご縁をいただいた農家さんとつながって供給してもらっている。
最初の給食のレシピを作ったのはマクロビオティックの専門家で、食材を大切に使う考え方が根付いて、栄養計算は必要だけど、それだけじゃなくて、旬の野菜を食べることを大事にしています。

オーガニック給食を実現するには、遠くから仕入れるんじゃなくて、地元の農家さんとつながることが大事だったと今では感じています。横浜で保育園を運営していましたが、大磯に園を作ったときに、農家さんとの縁ができてオーガニック給食にさらに弾みがつきました。こういうのは計画というより「ご縁」でつながっていくものだなと、感じています。

人と自然のつながり、保育と農業の共通点

関山: 森のようちえんと自然農はすごく相性がいいですね。どっちも、人が無理にコントロールするんじゃなくて、本来持っている力を信じることが共通な気がします。
たとえば、トマトは棒に結びつけて育てるのが一般的だけど、本当は放射状に広がりたがっている。無理に形を作ろうとするとうまく育たないけど、必要なタイミングで支えてあげると、ちゃんと成長する。これは子どもの育ち方とも似ていて、大人が決めた枠にはめるんじゃなくて、本人の力を信じて、必要なときにサポートするのが大事だと思っています。

実は私自身はは以前、農協にいて農薬や化学肥料を売っていた経験がある。なので、農薬や化学肥料が完全に悪いものだという思いもありません。その経験があるからこそ、今無農薬や低農薬で農業を取り組まれている農家さんたちの大変さ、気持ちががわかります。スーパーでは見た目のいい野菜が好まれるけど、実は曲がっていたり穴が空いていたりしても、栄養価は変わらない。給食では生のまま出せないから、形の悪いものでも問題ない。そういう情報をもっと伝えていけば、価値観が変わるはずですよね。
人と人がつながり、情報が共有されれば、農業も保育も、もっと自然に沿った形で発展していけると思います。

食を通じたパートナーの皆さん

横浜や茅ヶ崎、大磯や小田原、そして全国で「100年先を見つめる保育園プロジェクト」に関わっていただいている、生産者・調理スタッフの方々をご紹介させてください。

ぜひ、「仲間たち」の声をご覧ください。

https://100nursery.jp/member_category/food/